逆に平気

 

ぼく「フォロワーのみんなはいったいどんな無茶振り千本ノックをおみまいしてくれるのかな~?わくわく♪」

 

 

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 何故この16人に遠慮をさせてしまったのか?

 まずそこから考えなくてはいけない。

 

ブログ更新したくなったからお題をくれ

 改めて読むと相当に横柄な言いぐさだ。お題を考える→書き込む→送信ボタンを押すの3アクションを他人に求めている人間としての自覚が足りないように思える。なるほど無視されるのも納得じゃないか。言葉のキャッチボールに必用なのは相手のグラブにすっぽり入るボールを投げること。剛速球で相手を打ち負かすことではないのだ…「お題をくれ」ではないだろう。「お題をください」だ。あるいは「お題を頂けませんか?」だ。もっと言えば「あなたのお時間とアイディアをぼくのブログのために頂けませんか?」だ。場所は川のほとりの公園だ。そしてきみはベンチに座って文庫本を読んでいる。休日の気分転換のためだ。昼下がりの木漏れ日に目を細めたきみがふと顔を上げると――ゴールデン・レトリバーを連れたぼくと視線が合う。ぼくは君に笑いかける。

 きみは好奇心と――そして淡い期待にも似た、実のところきみ自身にもよくわかっていない不思議な感情に、ふわりと背中を押された。だから普段なら決してしないような大冒険を――つまりはたまたま目が合っただけの初対面の男に、まるで数年来の友達のように笑いかけるなんてことをしてしまったんだ。

「この子、なんて言うの?」

 文庫を閉じてしゃがんだきみは、目の高さをぼくの友達と合わせる。ぼくはきみに友達の名前を紹介する。

「スモーキー・ドッグ」

「あら、愛煙家にしては幼い顔をしているけれど」

「タバコは関係ない。アメリカの有名な軍用犬からあやかったんだ。銃弾を掻い潜って伝令を運んだ偉大な犬さ」

「兵隊さん? 番犬ってわけなのね」 

  きみが細く白い腕をスモーキーに伸ばすと、彼が素直にこうべを垂れるものだから、ぼくは少しだけ驚いた。気難しいスモーキーは普段、ぼくにだってめったなことでは頭を撫でさせてくれないんだ。

「いいや、番犬・・なんかじゃないよ。彼はぼくの友達さ。……ところで、きみはどちらに言ったのかな。“愛煙家にしては幼い顔をしている”ってのは?」

 きみはゴールデン・レトリバーの毛並みを堪能しながら、ふふ、と声を上げて笑う。

 その姿があまりにも――しっくりときた、そう、あるべきものがあるべき場所にあるように思ったから、ぼくも普段は出せない勇気を出したんだ。

「ねぇ、お嬢さん」 ぼくはおどけながら跪き、――けれどほんとうに敬意を持って、言う。「あなたのお時間と――アイディアを少しだけ頂けませんか? そう――ぼくの――ブログのために――」

 

 次からはこれで行こうと思う。

 ところでフォロワーからの反応がないことにウダウダしていたら二時間経ったので何か変わったかもしれないから確認した。

 

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 新しく四人に無視された。ぼくのフォロワーはなんとミニマルな野球チームをおおよそ8つも組織できる程の大勢力を誇っているからボールを投げれば返ってくるだろうと思っていたし無茶振りの千本ノックを期待してもいたし構成員の大半がリフォロー目的の業者という欠点は抱えているもののそれ故に厳選された相互フォローメンバーとは鉄より固い絆で結ばれているとそう心から信じていた。いまこの瞬間までは。そもそもどれだけの数の人間が自分の呟きを見てどれだけの数の人間が反応したのか一瞬で確認できるシステムなんて存在そのもが“悪”なのでは? 誰にも構って貰えない人間に「自分は誰にも構って貰えない人間なのだ」と再確認するツールを与えると最終的に死ぬか目を潰すかの二択しかあり得なくなるのでは?

 きみ「わかる」

 そしてこれが三時間後の様子

 

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 何も変化してない。もはや完全に流されてしまったので誰のタイムラインに表示されることはないからここから数字が変化することは永遠にない。永遠に。

 

 これは四時間後の様子だが、やはり変化はない。

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 もう何をしても変化がないのはわかってるので逆に平気。ダメージはない。

 

  五時間後?ふーん?だから何?

 

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 そもそもお題なんて必要だったの?

 お題を求めることがそんなに大切だったの?

 もしかして、そんなことはないんじゃないの?

 だってフォロワーから募集しなくてもはてなブログ公式で毎週お題キャンペーンやってるし…

 こんな薄情な人たちからお題なんて貰ったって仕方がないし…

 要らないんだからねっ

 勘違いしないでよねっ

 きみたちからのお題なんて!

 もらえなくたってぜんぜん平気なんだからねっ!

 ……

 でも…

 でももし…

 どうしても…

 どうしてもって言うんだったら…

 もらってあげても…

 いいんだから…

 ね…?

 

 

 

おわり…?