薄着あるいはぴっちりとした服装の女性がヨガをする動画がYouTubeには驚くほど無数に存在しているのだが「健全動画サイトであるところのYouTubeでこうならば非健全動画サイトに投稿されているヨガ動画はいったいどれ程のものになるのだろうか?」とxvideosを探検して見つけた陰部に布の食い込んだ服装の女性がヨガをする動画を観ながらふと既視感を抱く。このアングル、この部屋、このマット。そして何より長い髪を巻き付けるこの顔の隠し方。カメラに向かって大きく開脚をするその女性は、YouTubeのヨガ動画でカメラに向かって尻を突き出していたのと間違いなく同じ人物であった。チャンネル名で検索するとなるほど肌面積に応じて投稿する場所を使い分けているらしい。こういうのもあるんだなと感心しながら画面を注視していたがどうにもワクワクしない。まあ考えてみればそうなるのも不思議ではなく、映っている記号のひとつひとつを列挙すれば論ずるまでもなくxvideosヨガ動画の方がかかるべき年齢制限は高いのだが、YouTubeヨガ動画の方が圧倒的に画質が良いので性を想起させるパワーがより強いのだ。“性的な女体”という表象のワクワク度が女体それそのものではなくそれを描写する解像度によって決まってしまうのなら、我々は人間ではなく動画プラットフォームの機能にワクワクしているのだろうか?そんな筈はない、人類は技術の性奴隷ではない、と魂は叫ぶが、「4K」という単語それ自体にそこはかとなくワクワクを感じてしまう自分がいるのもまた事実ではあるのだ。
おわり