日記:十二月十一日 映画「ザ・プレデター」を観た

 

 小学生の頃の僕が観ていたらさぞ喜んだろうにな、と思った。

 今観ても悪くはない。プレデターズと比べるとSFというかオカルト味が強くて、宇宙人を研究する政府のヒミツ組織が暗躍するし、夜空に突然出現したUFOと戦闘機がドッグファイトするし、かっこいホログラフを表示する宇宙ガジェットが沢山出てくる。怖くてかっこいいプレデタープレデター犬に立ち向かうのは個性豊かな軍のはみ出し者たちだ。90~00年代のオカルト番組で育った身としてはアメリカ政府政府直下の陰謀論的極秘機関なんてどうしてもワクワクしてしまう。奇跡体験アンビリバボーのUFO回とかUSO!!ジャパンとか好きだったな、とノスタルジーに浸ってしまった。あとはエリア51さえ登場していればビンゴ揃ったのにな。

 しかしジュブナイルSFとして捉えるには軽率に血肉が吹き飛ぶし、プレデターと主人公たちとで殺した人間の数があまり変わらない気がするし、臓物もちゃんと描写するのでR-15で妥当ではある。その「観ちゃいけないモノ」感含めて子供の頃の僕ならきっと惹かれただろう。ただ感性の摩耗したオッサンの僕は同じくらい面白がれただろうか。

 何だかんだ退屈はしない。プレデターのデザインもばっちりキマってる。一作目に回帰したようなジャングルでの戦闘も盛り上がる。魅力を感じるキャラクターもいる。なのだけれども気安いアクションSFにしては主人公たちの人間キルスコアが高すぎるし、殺伐アクションホラーにしては空気が弛緩していて、なんだかどっちつかずに思えてしまった。どちらかにハッキリ寄せれていればもっと楽しかったのではないか。

 明らかに続編を意識したというか続編がある前提の終わり方をしているんだけどシリーズ次作の「ザ:プレイ」は今作と全然関係ない話っぽい。そうか……

 

 

 

おわり