螺旋階段って何でこんなに怖いんだろう、と螺旋階段を下りながら思った。遠心力で外側に飛び出しそうだから?運動エネルギーに満ち満ちて駆動する全身を制御する自信がないのかもしれない。
普通の階段は別に平気だ。じゃあ螺旋を怖がっているのだろうか。確かにモチーフとして不気味と言えば不気味だ。終わりなく続きそうで底知れないのが嫌なのか。幾何学的な構造が気持ち悪いのか。理屈でなく本能的なものかもしれない。ヒトがニョロニョロした物体を恐れるのはかつて蛇が天敵だったからだ、という説があるけれど、「ぐるぐると真下に降りていく」恐怖が人類の根源に刻まれているならそれは何故だろう。海の東西を問わず多くの文化圏で地獄が「地面を降った底」にあると説かれている事実と関係があるのだろうか……
いやちょっと考えたけどやっぱり遠心力で外に飛び出しそうなのが何よりも嫌だわ。肉体のコントール下手だからおれ。
おわり