朝、カミソリで髭を剃っていると皮膚が“ぞるん”と削れた感覚があり、鏡を見ると水風船に針を刺したように顎先から血の玉が膨れて流れ落ちそうになっていた。なるほど我々が血の詰まった肉袋であるのは比喩でなく本当のことなのだなあ。絆創膏がなく応急措置としてマスクを付けた。所用があり時間はなかったのでそのまま家を出て、何だかんだで陽が落ちるまでマスクを外さずそのまま過ごした。帰宅してマスクを外し、ふと不織布の内側を見ると真っ黒な血の跡が残っていて、吐血した沖田総司みたいでカッコイイな、と思った。
おわり
朝、カミソリで髭を剃っていると皮膚が“ぞるん”と削れた感覚があり、鏡を見ると水風船に針を刺したように顎先から血の玉が膨れて流れ落ちそうになっていた。なるほど我々が血の詰まった肉袋であるのは比喩でなく本当のことなのだなあ。絆創膏がなく応急措置としてマスクを付けた。所用があり時間はなかったのでそのまま家を出て、何だかんだで陽が落ちるまでマスクを外さずそのまま過ごした。帰宅してマスクを外し、ふと不織布の内側を見ると真っ黒な血の跡が残っていて、吐血した沖田総司みたいでカッコイイな、と思った。