「最近食べてうまかった食物を淡々と記録するコーナーフォーエバー」最終回
ついに最終回です。
800g185円のうどんに卵を乗せて麺つゆをちょっとかけたもの
うどんに卵を乗せて麺つゆをちょっとかけて混ぜると手間に対して文明的な味するのでコストパフォーマンスが高い。しかもスープが存在しないので事実上の塩分カットであり健康的である。これにネギとかを入れてしまうと文明度が過剰に高くなりすぎるのでよくない。あるべき領分を超えて発達し過ぎた文明はいずれ自らに滅びをもたらすだろう。例えば高慢にも天まで至る野望を抱いた人類がレンガ造りの塔に雷を落とされたように……
ゆで時間に10分かかるのは精神的にマジでやばいときだと多分無理なので比較的に余裕のある今の内に全部消費しておこうと思った。
800g185円のうどんに卵を乗せてチューブの豆板醬をちょっとかけたもの
絶対に麺つゆもかけて混ぜた方がいいけどこの写真を撮ったときには麺つゆの存在を忘却していたので仕方がなかった。怠惰な人生を送っていると頭が鈍くなってこういうことが起こる。その点で言えば辛味は刺激であり怠惰な人生に対する刺激はよいものであるので800g185円のうどんに卵を乗せてチューブの豆板醬をちょっとかけたものよいものなんだよね。もっと刺激的な人生を送りてぇ~。例えば神ならぬ身で天まで至る野望を抱きレンガ造りの塔をどこまでも高く高く伸ばしていくような人生を……
写真が暗いのは照明に対しても怠惰だったから。
800g185円のうどんに卵を乗せてチューブの香味ペーストをかけたもの
香味ペーストとは?
にんにく油とかの色々が入ってるやつ。にんにく油とかの色々が入っているので卵と混ぜて食べると舌先から感じる味の奥の奥の奥、ぼやけて見えるくらいの遠くで美味いカルボナーラが手を振っているのがわかる。「おーい、こっちはいいところだよ」「はやくこっちにきなよ」遥か向こうの菜の花畑からカルボナーラは僕に言う「はやく……こっちに……とどかない……」何か様子がおかしい、カルボナーラはこんな声だったか?「こっちに……」「こっちに来い……!」
はっとして目覚めると病院のベッドの上。全身汗まみれの僕に、看護師さんは「あなたは交通事故に遭って頭を打ち、ずっと昏睡状態だった」と説明してくれました。
あの夢はなんだったのか、もし目覚めなければ一体どうなっていたのか……困惑しながらふと、胸元に手をやると、いつも首にかけていた祖母の形見のお守りが粉々に砕けていました。
もしかすると、祖母が私を助けてくれたのかもしれない……そう直観すると、何だか切ない気持ちが胸に込み上げ、頬を涙が伝ったのでした。
800g185円のうどんを水で〆てごま油と麺つゆをかけたもの
暑いと冷たいものが美味くなるのでうどんを冷たくしたいひとは水にさらすのがオススメ(茹でたうどんを水にさらすと冷たくなるため)
余談
最近ウルトラマンZが面白いんだけどこの面白さは『ニュージェネレーションウルトラマンシリーズ』自身を参照する面白さであり、これまで昔の、特に昭和ウルトラマンからネタを引っ張ってくることが多かった(そして「過去の遺産の食いつぶし」みたいな言い方もされた)シリーズが自己言及に足る歴史の厚みをいつの間にか獲得していたんだなぁという面白さなので初見向けではなくない?とは思うけど毎週無料で観れる現代日本でいちばん凝った特撮技術やパトレイバーふうの“リアリティのある”防衛隊描写、個性的なキャラクター達そのものはシリーズの文脈から切り離しても面白いのでやっぱりウルトラマンZは面白いんだなぁと思った。ご唱和ください我の名を!無限にうどん食べるマンゼーット!
「最近読んで面白かった漫画を淡々と記録するコーナーリターンズ」最終回
ついに最終回です。
スクール・アーキテクト
全二巻。
77円なので買った。(この文章を書いている時点でもう77円ではない)
アキタランド・ゴシックと同作者の学園もの。
全二巻ではあるけれど一巻と二巻はそれぞれ(基本的に)独立した別の話(ただし根底は繋がっている)。独立してはいるけれども構成に共通する部分があって、(たぶん)前振りの各キャラクター紹介編と(恐らくは)本編「スクール・アーキテクト」編の二部構成になっている。
うーん奇妙な漫画であった……どこまで精読出来てるのだろうか。語る上で()を乱用せずにはいられない。
一巻は理想の世界(=永遠なる「日常四コマ」)を構築しようとする話で、
二巻は世界の枠組み(=「日常四コマ」の枠組み)を破壊しようとする話?
きらら漫画ってこういうのもあるのね……アンテナ低かったな……反省……
夜森の国のソラニ
全三巻。
77円なので買った。(この文章を書いている時点でもう77円ではない)
現実に戻りたくない人間が辿り着く夢の中の常夜の森と、森に迷い込んだ記憶喪失の少女、そして目覚めていく人々を見送り続ける森の守り人の物語。
昔のGファンタジーに載ってそうな漫画だと思った。ゼロ年代ガンガン系列特有のマイナーメジャーな空気感を継承しているのはきらら系統なのかもしれない……僕は今クソほど適当なことを言っています。
可愛らしくも仄暗い絵柄が描きだすのは、夜の闇から光の中へ歩き出すまでの再生の物語であり、それとは別に本筋っぽいストーリーもあるんだけどこちらが難しかった。特に〇〇〇がマジな〇〇の〇〇だったのは難しく……何作か買って分かったがきらら4コマ漫画は僕が思っていたよりもずっと難しいジャンルだ。これからも勉強していきたいね……
ID:INVADED(2) #BRAKE-BROKEN
ヤングエースで連載中。単行本は二巻まで。
漫画版ID:INVADEDの二巻。
めっちゃ面白い。展開の速い犯罪エンタメとしても暗示に満ちたメタミステリとしても面白い。一巻の三倍くらいは面白い……けどゴリゴリにアニメ版の続きなのでいきなりこっち読んでも多分面白くはない。放送とほぼ平行して連載していた一巻収録分は立ち位置と一緒に牙も隠していたなぁと思う。
ともかくアニメ版履修済みの人にはお勧め。前知識があると「なんでそんな酷いことするの……?」ってなる場面があるぞ。舞城~~~~~!
アニメも漫画版も面白い。
なので小説版も読みたいなーと正直思う。もっとミステリを書いてよ舞城王太郎……いや「淵の王」は大大大大大傑作ホラー文学だったけど……ミステリを書いてよ。
魔法少女にあこがれて
ストーリアダッシュ(旧まんがライフSTORIA’)で連載中。単行本は二巻まで。
魔法少女にあこがれた女の子が不本意にも悪の組織の女幹部になってしまうけれども戦いの中で自らのサディスト性を開放していくソフトレズSM漫画。
最近のソフトエロ漫画の中ではいちばん好き。
少年誌描写ラインのリョナが好きな人は絶対読もうね~~
余談
数日前のぼく「お酒に充てているお金を漫画に使うことで禁酒するぞ~~~~~」
いまのぼく「漫画おもしろ~~~~~~~~~(ポチポチ)(ゴクゴク)(ポチポチ)(ゴクゴク)」
ウォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!
ウォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!
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ウォ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!
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「最近読んで面白かった漫画を淡々と記録するコーナー」最終回
ついに最終回です。
アキタランド・ゴシック
全二巻。
77円だったので買った。
イかれた土地・アキタランドのシュールな日常生活を描く漫画。
本来的に死と隣合わせである筈の記号を死とかけ離れたポップさで描写していて楽しい。なるほどポップなゴシック。
キャラが可愛いのがよかった。
双角カンケイ。
全二巻。
77円だったので買った。
双子の片割れに成り代わって女の子と付き合う漫画。
めちゃくちゃ楽しく読めた。主人公のその場しのぎ力(ぢから)がクソ高くて尊敬してしまう。人生かくありたい。
どう落着するのか気になって77円ではない2巻も購入。エゴの塊みたいな女たちが全員で地獄へ突き進んでんな~~と思う。終わり方がスッキリしない? いや全員で地獄に突き進んでるんだからこれでいい。むしろこれがいい。西へ……太陽が沈む西の荒野へ歩いて行こう……
サジちゃんの病み日記
全二巻。
77円だったので買った。こちらも二巻はセール外。
表紙と帯は「ギットギットンコッテコテのエログロ暗黒インモラルなハイカロリーヤンデレ漫画を食らえーーーーーーーーッ!」だが中身はそうでもない。むしろ根底に高いモラルがある漫画だと思う。
「関係性萌え」ってこういう事なのかな~~。
「相手を理解してあげること」「相手に対して誠実に向き合うこと」という二本の軸がある物語だと解釈した。後半に起こるヤンデれる⇔ヤンデれられる構造のちょっとした変化は、上記の軸に対して各キャラクターがどのように対応するかを浮き彫りにする。
「双角カンケイ。」のキャラはエゴの塊なのが愚かで可愛かったけど「サジちゃんの病み日記」 のキャラは他人に対して誠実であろうとするのが可愛い。好対照では。
77円セールで買った漫画の中ではいちばん好みに合っていた。
しにたいおんなのこ
Twitter連載サイレント漫画。楽しませて頂いたのでkindle版を買った。
— るぅ (@kawaiishinitai) 2020年5月17日
Twitterからでも全部読める。
死にたい女の子の物語である。
無理やり文章の形に収めると陳腐になってしまうような感情も世の中にはあって、それはきっと増えることはあっても減ることはないんだろうけれど、だからこそ「絵」というメディアはとても強いんだな~~と思う。
可愛らしい絵柄で描かれる「死にたさ」「死ねなさ」は中盤に思わぬ大回転をして物語全体の構造すら変化する。そこに映し出される感情を伝えるにはサイレント漫画がきっと最良の形式で、言葉の形だと歯が浮いてしまうようなものをダイレクトにぶつけてくれる。
とてもよい漫画だった。連載してくれてありがとう……感謝……そしてさようなら……
— るぅ (@kawaiishinitai) 2020年7月11日
って二部始まっとるやんけーーーーッやったーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!
胎界主 第三部<翻訳儀典>
ぼく「秩序の信奉者だった頃のソロモンが描かれるのか~~」
↓
ぼく「秩序の信奉者だった頃のソロモンが描かれているのか……?」
十年以上かけて描かれた作品世界の大前提が急にズブズブ沈んでいくのは胎界主だけ!
余談
思ってたよりお金を使ってしまった。とは言え禁酒すればトントンになる程度ではあるけれど。
これからも漫画を読んで禁酒をするぞ~~~~~~~~~~~!!!!!!
ウォ~~~~~~~~!!!!